京阪のダイヤ改正から

2017年12月26日

京阪電車 ヘッドマークマグネット 鞍馬・貴船版

今回は今年の3月に行われる京阪のダイヤ改正の紹介と感想を書きたいと思います。なぜ、京阪のダイヤ改正に注目するのでしょうか。なぜなら、今回のダイヤ改正は関西の鉄道の一大転換になると思うからです。それでは、まず解説から入ります。

今回の改正の最大の目玉は特急の時間短縮でしょう。上りの出町柳行きの特急が2分短縮の54分。下りはなんと4分短縮の54分。驚いたことにスピードアップで時間短縮が実現したわけではなく、待避駅や停車時間の見直しで実現したもの。具体的に、どのように時間を捻出したのか、ものすごく気になります。もう一つの目玉は、ノンストップの快速特急「洛楽」が土日に定期運行されることです。今まではオンシーズンのみの運行でしたので、これは画期的だと思います。昔の特急と同じく大阪の京橋から京都の七条まで止まりません。所要時間は淀屋橋から出町柳までが50分。京橋から七条までが35分。確か、全ての特急がノンストップの時は京橋から七条まで30分だったと思います。「洛楽」は事実上、臨時列車扱いですから仕方がありませんね。他には昼間時間帯のダイヤパターンが変更されます。淀屋橋から樟葉間の急行がなくなり、全線を直通する準急が増発されます。前回と同じく中之島からの優等列車は運転されません。特急優先のダイヤと結論づけても良いでしょう。

さて、今回の注目点はなんと言っても特急の時間短縮です。京阪だけでなく、他の関西私鉄もJRの攻勢に押され、特急の停車駅を増やし都市間の速達輸送を諦めた感がありました。京阪もノンストップを取りやめ、どんどん停車駅を増やしたわけですから。なぜ、今回、京阪は特急のスピードアップにこだわったのでしょう。正確な理由はわかりませんが、一つ目はJRがよく遅れることです。近年のJRは運行休止や遅れが目立ちます。大事な時はJRを敬遠するシーンもちらほら見られるようになりました。そこで、私鉄が攻勢に出た、とも考えられます。二つ目は土休日のノンストップ特急の定期化とも繋がりますが、観光客をできるだけ取り込みたいという思いがあるのでしょう。現在、関西空港発着のLCCは好調で大阪の観光客も増加傾向にあると言われています。その結果を受けて攻勢に転じたのでしょう。

さて、ライバルの阪急やJRはどのように出るでしょうか。阪急はすでに「京とれいん」を走らせているので、あまり目立った動きはしないでしょう。問題はJR。新快速を茨木に停車するという噂もありますが、どうなのでしょうか。