国鉄時代の関東と関西の鉄道 117系と185系

2017年12月26日

Nゲージ 10-419 117系 (6両)

国鉄時代の関東と関西の鉄道を考える際に、よく引き合いに出されるのが117系と185系の比較です。鉄道好きの間では有名なエピソードです。今回は、117系と185系のエピソードをご紹介しましょう。

まずは、関西のエースとして君臨した117系から見ていきます。117系は1979年に新快速専用の車両として登場しました。この当時、新快速として働いていたのは急行型の153系でした。阪急や京阪がクロスシートを導入していましたが、153系はボックスシート。完全に内装では負けていたのです。そこで、国鉄が肝いりで誕生させたのが117系でした。車内は2扉でクロスシート。化粧板が木目調なのは阪急を意識してのことでしょうか。車内は全体的に重厚で昔の応接室を思い出させます。117系の導入から新快速の最高時速が110km/hに引き上げられました。もちろん、特別料金はなし。現在でも普通列車や臨時列車で活躍する「名車」です。

一方、関東でも117系と似た新車が登場しました。それが185系です。185系は1981年に伊豆方面への特急「踊り子号」の専用車両として製造されたのです。185系が置き換えた車両は急行型の153系です。よく考えれば、置き換えた車両も117系と同じですね。車内はデッキがついており、117系を少しだけ豪華にしたような感じです。特急型にも関わらず、リクライニングシートではなかったのです。当時、簡易リクライニングシートが導入されていたので、リクライニングシート無しの特急型に驚いた鉄道好きも多かったでしょう。

さて、先ほどから185系を「特急型」と紹介していますが、導入当初は特急では使用されずに、急行「伊豆号」として走りました。その後、特急「踊り子号」の新設に伴い「特急型」になったのです。何だか棚ぼたで出世したような感じですね。しかも、内装は特別料金が不要だった117系と変わらなかったのです。なので、関西ではクロスシートは特別料金なしで乗れ、関東では特急料金が必要。関西が持つ鉄道文化の優位性を語る上で、必ずと言っていいほど引き合いにだされたのが、117系と185系の例だったのです。そして、関西の鉄道好きは誇らしげに117系の自慢をしたわけです。

さすがに、JR東日本もリクライニングしない車両を「特急型」として使うことに負い目を感じたのでしょう。その後、リニューアル工事を施し、リクライニングシートに置き換えました。185系は今でも元気に特急「踊り子号」に使われています。

いずれにせよ、117系も185系も大変使いやすい名車だということがわかりますね。