プリペイド式乗車券廃止の流れ

2017年11月29日

小久保 ビスケットデザイン ICカードケース ビスケット KM-150

プリペイド式乗車券が次々と廃止に向かっています。ICカードの普及が背景にあることは言うまでもありません。確かに鉄道に乗る際、プリペイド式乗車券なら一定金額を使用すると新しいものを買う必要があるほか、端数金額が出た場合は精算しなければならないなど、面倒な点があることは否めません。しかし、プリペイド式乗車券がなくなってしまうことには、一抹の寂しさもあります。

プリペイド式乗車券の廃止を惜しむ理由の1つが、カードのデザイン性です。プリペイド式乗車券には様々なデザインがあり、沿線各地の風景や鉄道車両などが印刷されています。様々なデザインのプリペイドカードを集めることは1つの楽しみになりえます。ICカードが主流となり、様々な沿線風景などについて知る機会が減るのも残念ですね。

ただ、プリペイド式乗車券の廃止は鉄道の利便性を高めるのに大きく役立ちます。まず、改札機の開発コストが下がります。最近、ICカード専用の改札機が増加しています。ICカード専用であれば切符やプリペイドカードが通過する設備が不要となり、コンパクトな改札機が実現します。改札機の幅が小さくなれば、狭い駅でも台数を増やすことが可能です。ラッシュ時などに改札口付近が混雑する状況を少しでも緩和することにつながります。パスケースや財布に入れたままのICカードで改札を通過する人の割合が高まれば、さらに改札口の通過速度は上がります。

また、プリペイドカードは使い捨て方式のため、環境への配慮も十分とは言えません。もちろん、鉄道各社は使用済みプリペイドカードの回収を行うなどして、資源の再利用に努めています。しかし、一度利用し始めると10年以上にわたって使い続けられるICカードの省資源性には及びません。

このほかにプリペイド式乗車券の廃止が影響を与えそうなのが、チケットショップの売り上げです。ICカードの普及が進むにつれて、回数券のばら売りやプリペイド式乗車券の割引販売をしているチケットショップの売り上げが圧迫されています。プリペイド式乗車券の廃止が進めば、販売商品が減ることでチケットショップはさらに苦しくなるのではないでしょうか。