名松線の再開と今後

2017年11月29日

名鉄岡崎市内線―岡崎市電ものがたり (RM LIBRARY (48)) | 藤井 建 |本 | 通販 | Amazon

名松線は、三重県を走るJRの路線です。大雨による被害を一部区間は不通となっていましたが、2016年に運転が再開されました。不通になった当初はそのまま廃止されることも検討されていましたが、地元の要望などもあって運転再開にこぎつけました。

名松線に限らず、地方のローカル線の多くでは大幅な赤字が問題視されています。国鉄時代から赤字路線の廃止や第三セクター化が進められてきていますが、少子高齢化が進む中で、地方路線を中心に採算が悪化する路線が少なくありません。こうした路線では、観光客の呼び込みなどによって利用者の増加に取り組んでいますが、なかなか利用者が増えなかったり、利用者の増加が一時的だったりと、必ずしも恒常的な黒字に転換できているとは言えません。名松線も再開にはこぎつけたものの、今後再び廃止の議論が出てくる可能性も十分あります。そこで、名松線の今後について考えたいと思います。

名松線は営業キロが40キロほどです。そのため、決して短いとは言えない路線です。名松線の特徴としては、松阪から終点の伊勢奥津まで行くと、その先には列車が走っていないことです。袋小路型の路線になっているといえます。そのため、観光客を呼び込もうとしても回遊してもらうことが難しいのが現状です。また、沿線には風光明媚な個所もあるものの、観光地が豊富だとは言い難い状況です。今後、災害に見舞われることがあれば再び廃止に向かう可能性が高いといえます。

ただ、鉄道ファンからしてみれば、魅力的なのではないでしょうか。ローカル線に比較的長い時間をかけて乗ることができるので、メリットは大きいと思います。郊外路線からも引退した車両を走らせるなど、沿線住民からすればありがたくない話かもしれませんが、ファンからすれば逆に魅力が高まることがあります。赤字ローカル線の再建となると幅広い観光客の取り込みが重視される傾向がありますが、逆にコアな鉄道ファンを積極的に取り込む方針を立ててもよいのではないかと思います。せっかく前線運転再開にこぎつけたので、ぜひ鉄道ファン向けの施策を講じてもらいたいと思います。