JR大阪駅へのホームドア設置について考える

2017年11月29日

Nゲージ 10-577 E231系500番台山手線 ホームドア対応車セット (2両) ホームドア対応車セット (2両)

 JR大阪駅の一部ホームにホームドアが設置されることになりました。関東エリアでは設置が進んでいるホームドアですが、関西エリアの駅では設置数が少ないです。関東と比べて鉄道の利用者が少なめである点が一因でしょう。

 ホームドアは、乗客がホームから転落するのを防ぐ役割を果たします。乗客の安全を確保することはもちろん、人身事故に伴うダイヤ乱れを抑制する効果もあります。鉄道会社側にも一定のメリットはあるわけです。

 ところが、ホームドア設置にはデメリットも少なくありません。まず、設置コストがかかります。ホームドアは重いため、ホームを強化する必要があるからです。せっかくホームドアを設置したのにホームが崩れてしまえばかえって安全性が損なわれますよね。

 また、列車のわずかなダイヤ乱れを生む可能性もあります。ホームドアがなければ停止位置目標から多少ずれてもドアを開けることができます。ところが、ホームドアを設置してしまうと、ホームドアの位置に正確に停止する必要が出てきますね。運転士の技術をもってすれば十分可能ですが、停車の際に運転が慎重になりすぎれば、列車の遅れにつながります。

 ダイヤ乱れについては、車掌が2枚の扉を開閉する必要が出てくることも影響しかねません。特に大阪駅のような大きな駅で長い編成の列車に乗務している場合は、開閉するドア枚数が増えることは大きなストレスとなります。ホームドアと列車のドアの間に取り残される乗客が出るリスクもあり、安全面でもホームドアには課題がありますね。

 さらに、ホームドア設置によりホームが狭くなると、混雑にもつながります。そもそもホームドアは混雑が激しく、ホームからの転落が懸念される駅に設置するのが有効です。ところが、混雑したホームにホームドアが設置されるとスペースが減り、混雑が悪化してしまうのです。

 ホームドア設置はまだまだ始まったばかりです。とにかく設置する方向にばかり向かうのではなく、有効性と課題を検討しながら、着実に設置是非を判断してもらいたいものです。今よりも乗客数が多かった時代もありましたが、当時はホームドアがなかったわけですしね。