幕の電子化が今後も進む理由

2017年11月29日

DHM-06 電動側面方向幕 485系特急電車

 列車には行き先と種別を明示する方向幕、種別幕が設置されています。幕は一般の乗客が誤乗するのを防ぐだけでなく、様々な表示を楽しめることで鉄道ファンからも一定の人気を誇っています。

 そんな幕ですが、着実に電子化の流れが進んでいます。各駅停車(普通)の種別を表すカラーに用いられることが多い青色が、青色LEDの実用化によって表現しやすくなったことが普及を加速させました。

 鉄道ファンとしては従来型の幕が残ってくれることを期待しています。しかし、現実には幕の電子化は今後も進むと考えられます。

 まず、電子化したほうがスムーズに行き先や種別を変更できます。終着駅や始発駅などで幕を切り替える時間が短縮できるでしょう。ダイヤ乱れの際に途中で変更する際にも、電子幕であれば時間がかかりません。

 また、新種別の導入や新駅設置、車両の所属路線の変更などの際も幕の交換が必要なくなります。従来型の幕の場合、新たな表示が求められる場合は交換が必要でした。交換コストをかけずに速やかに幕を整備できるようになればダイヤ変更もしやすくなります。

 さらに、電子幕のほうが、視認性が高いメリットもあります。従来は幕の裏側から光を当てることで夜間などにも表示が見えやすいように工夫されていました。しかし、電子幕ではLED等によって昼夜を問わず表示される文字が電光表示されます。幕の表示を見づらい高齢者などにとってはありがたいことです。

 電子幕の導入には一定のコストがかかるでしょう。しかし、処分対象となる方向幕を鉄道ファン等に販売すれば、コストの一部を賄うことが可能です。従来型の方向幕や種別幕の希少性は着実に高まっています。高値でも買っておきたいと考える鉄道ファンは少なくないでしょう。実際、鉄道グッズ販売イベント等では目玉商品として高い人気を集めることが多いです。ファンとしては幕の電子化は寂しい出来事ですが、鉄道の利便性が向上し、より多くの人に鉄道を好きになってもらえれば嬉しいですね。