北海道名寄市にある準鉄道記念物、静態保存の「キマロキ」編成

2017年11月29日

キマロキ」は蒸気機関車時代の除雪用の特殊な編成です。主に豪雪地帯の雪対策に考案された、基本は4両編成となる特別な列車です。

蒸気機関車の引退、ディーゼル機関車を使った除雪車の能力アップによって順次引退していきました。

そのうち1編成が北海道名寄市の旧名寄本線の軌道上に静態展示されています。

「キマロキ」とは?

「キマロキ」が何かと言いますと、除雪専用の車両を組み込んだ特別編成というのは冒頭に書いたとおりです。

先頭の機関車の「キ」

2両目に線路両脇の雪を崩す「マックレー車」の「マ」

 

崩した雪を遠くに飛ばす「ロータリー車」の「ロ」

駆動力をさらに増すために後ろから押す機関車の「キ」で「キマロキ」という呼び名になっています。

先頭が普通の機関車の編成になっていますので、線路に大量の積雪がある場合にはこの編成だけでは進むことが出来ません。このため通常は、さらにこの前にラッセル車を配置して出動する形が多かったはずです。

通常、線路の除雪はラッセル車で雪を線路の脇に避けていくだけで済みますが、ドカ雪が来た場合や、ラッセル車での除雪を重ねて線路脇の雪が高く積み重なった場合には、積み上がった雪が崩れてきて除雪の効果がなくなるケースがあります。

こういった状態になった時に、線路脇の雪の壁を崩してより遠くに飛ばすことで、十分なスペースを確保するための編成がキマロキです。

この編成のロータリー車には機関車同様のボイラーなどが搭載されていて、自分の動力で排雪用のロータリーを回すようになっています。

名寄市に展示されている編成は、先頭が9600型SL、マックレー車、ロータリー車の後にD51型SL、さらに後ろに作業員などが乗ることを考えた車掌車が連結されています。

豪雪地帯向け

キマロキ編成は本来はいわゆる豪雪地帯向けの除雪車です。

ラッセル車による除雪だけでは対処しきれないレベルの積雪に対応するための除雪車と言えると思います。

かつて新潟などで実際にあった豪雪の際には、キマロキの前にラッセル車では能力が足りず先に進めないほどの状況だったため、前にラッセル車の代わりにロータリー車+機関車を置く、「ロキ」+「キマロキ」といった使われ方もしたようです。

展示が行なわれている名寄市周辺だと旧深名線沿いがまさにものすごい豪雪地帯ですが、ローカル線のため線路の規格が低めだったはずですので、この編成が運用できたかは微妙かもしれません。

ちなみに現在は、宗谷本線の除雪は基本的にはDE15を使ったラッセル車による除雪で賄われています。

展示場所

現在、キマロキ編成の静態展示は、上でも触れました北海道名寄市の旧名寄本線の軌道上と小樽市総合博物館にあります。

名寄市のものは宗谷本線の名寄駅手前、北に向かって右手にあり、列車の中から見ることも出来ます。車でのアクセスの際には、同市の北国博物館を目指すと良いでしょう。

小樽市総合博物館はJR小樽駅からは少々離れた場所にあり、市内バスを利用してアクセスするのが良さそうです。総合博物館、または手宮のバス停下車です。