同種別・同区間・同時間帯の列車なのに編成数が異なるのはなぜ?

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 鉄道は、路線や種別、運転区間が異なると、編成数が異なる場合があります。利用客の多い長距離の優等種別は16両なのに対し、短距離を走るだけの各駅停車は8両、といった具合です。同じ種別でも、ローカル線なら1両や2両といったケースがあります。これらは、需要が異なるために当然と言えるでしょう。種別や運転区間が同じでも、ラッシュ時は編成数が増える場合もあります。

 ところが、種別・運転区間・走行時間帯がいずれも同じなのに、編成数が異なる列車が運転されている場合があります。沿線に細かな時間帯の違いで需要を大きく左右するような学校・会社等があるわけでもないのに、こうした謎の編成数を発見してしまうことがあります。では、なぜ同種別・同区間・同時間帯の列車なのに編成数が異なるのでしょうか。

 その理由は、営業列車が回送列車としての側面も持っているからです。営業列車の多くは、終点に到着すると折り返し運転を行います。そのため、折り返し列車の編成数を多くする必要があれば、回送を兼ねて運転される列車の編成数も多くしておく必要があるのです。

 ラッシュ前後の時間帯には、回送列車を運転しようとすると、列車の間隔が詰まりすぎてしまう場合があります。列車がノロノロ運転を強いられることになり遅れが出れば、ラッシュが始まる前にすでに遅延が生じているという事態になってしまいます。そのため、車両数を増やすならば、日中のダイヤに余裕のあるうちに長めの編成にしておき、ラッシュが始まるころには長編成が往復する状況を作っておきたいのです。

 逆に考えれば、ラッシュ前後にはかなり空いている列車に乗れるチャンスがあります。ラッシュに対応できるだけの長編成なのに、需要はそれほど多くない時間帯だからです。特に列車に乗る時間に制約がない、という場合には、ラッシュ前後の時間帯の長編成を狙ってみると、快適に移動できるかもしれませんね。もっとも、運用スタイルは鉄道会社によって様々なので、逆にラッシュの最初や最後が短編成になっているケースもあるので注意してください。