JR北海道特急の減便解除と今年の夏の東恵橋に期待
JR北海道が苦しんでいます。
元々、本業の鉄道事業では非常に脆弱な基盤、旅客密度でしたが、新型コロナウィルスによる国外からの渡航制限、国内の移動自粛要請により観光関連がほぼ死亡状態。その余波をモロに食らっています。
走らせれば走らせるだけ赤字が広がる形のためしばらく道内のすべての特急列車の減便運転が続いていました。
これが7月1日に解除になっています。

すべての特急で減便解除だが
新型コロナウィルスの影響で旅客が大幅減となりJR北海道も対応を余儀なくされました。
その最も典型的なものが道内の特急列車すべての減便でした。JR北海道の特急列車の中ではドル箱路線とも言える旭川・札幌間のカムイ、ライラックまでにその影響が及びました。
大きく輸送密度が落ちる旭川・稚内間の特急も実質2/3に減らされました。
この区間は古くなって一気に廃止が進んだキハ183系の影響を受けて車両のやりくりが厳しくなり、札幌直通の特急が1日1往復に減らされていました。その時点でも既に便利性がかなり落ちていたのですが、それがさらに悪化した状態だったわけです。
こういった道内の特急すべての減便は7月1日をもって解除になりました。便利性自体は復旧しています。
ですが、旅客数としてはまだまだ厳しい状況が続きます。自粛要請こそ解除になってはいるものの、観光客、特に道外、国外からの人が全く戻ってきていません。
先日たまたま美瑛まで家族でドライブに行ってきましたが、その際の各名所のあまりの閑散度合いにまさに「驚愕」しましたから。
「あの」美瑛を4時間ぐらいクルマで走り回って、見かけた観光バスがたったの一台だけでしたから。さらに観光バスが一台も止まっていない四季彩の丘なんて、一体何年ぶりのことだったでしょうか…。
去年はツアー客目当てに十台以上観光バスが止まっていたバイキングレストランも、今年は休業のようでしたし。
Go To Travelキャンペーンなども行なわれるようですが、東京都、関東圏では第2波と言っていい感染状況が続いています。ここがうまく収束してくれない限り人の移動はスムーズにならない気がします。
ちなみに著者が気楽にドライブに出かけられたのは半分道内ならではの理由もあったかもしれません。公共交通機関が不便な地域が多いので、道内では自家用車利用の割合がすごく多いです。著者の美瑛行きも自家用車でした。
JR北海道にはこれまた逆風となりそうな要素ですが、どうしても感染リスクのことを考えると公共交通機関の利用に二の足を踏む人が多いと思いますから。
なんとか厳冬と言っていい今の状況を乗り越えてもらいたいです。
観光地自体の状況は今まさに狙い目にはなっています。静かな美瑛の青い池、四季彩の丘なんてめったに見られるものではありません。
今年も東恵橋下の畑はヒマワリだったのに…
先日、新たに入手した超望遠レンズのテストにラッセル車撮影の名所である東恵橋に行ってきたのですが、その際に橋の下、宗谷本線横の畑に植わっているのがヒマワリの苗なことに気づきました。

今年は夏もあのポイントが良い風景になりそうです。
こちらの気候や植えたタイミングを考えると、8月頭からお盆ぐらいの期間がヒマワリ見頃の時期になりそうです。角度をちょっと工夫すればヒマワリの後ろを走って行く宗谷本線の列車、という写真も狙えるでしょう。
ちょっと残念なのは今年の観光列車がキャンセルになってしまったこと。真夏に昨年の風っこそうやのような観光列車が走ってくれれば最高の沿線風景となったでしょうに。とても残念です。
ただまあ、今年予定されていた宗谷本線の観光列車は時期がちょっと早めでヒマワリの時期とはタイミングが合わないダイヤでした。著者の住む町では夏のヒマワリをちょっと観光の売り物として推していますので、そのあたりはJR北海道にもちょっと配慮してもらいたかったかもしれません。
観光列車との組み合わせは流れてしまいましたが、通過する列車の窓からは非常に広いヒマワリ畑の眺めが楽しめると思いますよ。