今シーズン(2020-2021)も走るよ!宗谷線のラッセル車

毎年冬が来るたびにファンがやきもきする存在のJR北海道のラッセル車。

既に新型の除雪専用車両を発注して製造してもらうことは決まっていますので、その車両がいつデビューしていつ従来のラッセル車が置き換えられるか、実は時間の問題ではあったりするのです。

さらに2020年は猛威をふるう新型コロナウィルスの影響をJR北海道もモロにかぶってしまっていて、経営状況は最悪に近い日々が続いています。それが今後どう影響するのか、そのあたりも非常に微妙な形になってしまっています。

もしかすると新造車両を作る予算が確保できず既存の除雪車が使われる期間が延びるかもしれませんし、逆にラッセル車は古い車両の分メンテナンスコストがかさむはずですから新しい除雪車導入が早まる可能性もなきにしもあらず。行方は不透明です。

ただ、少なくとも今シーズンはじめはDE15型ディーゼル機関車とラッセル車の登板が決まったようです。12月12日のツイッターで稚内にラッセル車がいることを確認したツイートがありましたので、その日の午後、日進駅近くに撮影に行ってみました。

まだ雪は少ないので回送

撮影ポイントのある町ではまだ積雪が20cm程度。このあと暖かい日はなさそうなのでこのまま根雪になりそうではありますが、線路の中、脇に積もった雪はまだまだ少なくラッセル車が飛ばすだけの積雪はありません。

このため今回、目撃・撮影したラッセル車は一切雪を飛ばさず回送状態での走行でした。

この近辺だけではなく北側のより雪の多い区間を走行してきているはずですが、車両に付着した雪も少なく道中ずっと回送状態だった雰囲気でした。

通過時刻は例年通り

日進駅付近を通過した時刻は13:40前後。去年までのダイヤとほぼ同じダイヤでの運行となるようです。

そこから逆算すれば撮影の名所の東恵橋を通過する時刻は13:25ごろになるでしょうか。

こちらも昨シーズンと同じタイミングで撮影に出かければ良さそうです。

日進駅付近での撮影の狙い目

ラッセル車は雪を跳ね飛ばしているときには、必ず踏み切り手前で思い切り速度を落として線路脇の雪をさらに遠くに避けるための羽を畳みます。

そのあと踏切を通過。通過後の加速でかなり黒い排気が機関車から出ます。この瞬間は直線区間での撮影の狙い目の一つになると思います。

走行中の「力感」を表現しにくいディーゼル機関車では珍しいポイント・タイミングになるでしょう。

日進駅付近で障害物が少なく列車の足回りまでスッキリと撮影しやすい踏み切りは数カ所。ラッセル車が踏切を通過した直後のタイミング、ちょっと狙ってみると面白いと思いますよ。

ちなみに上の1枚はフレーミングをミスってラッセル車の後ろが切れてしまいました。

大型の猛禽はいませんが

日進駅付近は川も遠めで大型の猛禽が来たりはしないのですが、今回はトビが線路脇の電柱の上にとまっていました。

すぐ横でカラスが威嚇(?)してしつこく鳴いていましたが我関せず、的にアクビをしているシーンがたまたま撮れました。

カラスよりも二回りぐらい大きく、こうしてじっくり見てみるとなかなか立派な風貌です。

来年春のダイヤ改正でH100系大量導入

厳しい状況の中もがき続けているJR北海道ですが、来年春のダイヤ改正で宗谷本線に新型ディーゼルカーH100系を一気に導入する方針が発表されました。

車歴を重ねてトラブルも増えているだろうキハ40系を一気に置き換えることでメンテナンスコストは大幅に削減できるでしょう。

さらにH100系はディーゼルエレクトリックタイプの車両でトルクコンバータや変速機などの面倒な機械系が元々存在しないため、根本的にメンテナンスが行ないやすい車両です。

このような地道な改善の積み重ねが企業体力アップに繋がることを期待したいところです。